Have a rice day!

ニューズレター Vol. 16

目次:
カリフォルニアコメ作業(4月)    北川
白米と胚芽米と玄米          北川

次回予告
    日本人の農村回帰 等 北川 等

はじめに
お読みいただいている方よりニュースレターへのご意見で今後カリフォルニア
のコメの作業状況について書いて欲しいというご要望が入って参りました。お
コメを販売されたり、お買いいただいている方々にとっては今農場ではどのよ
うになっているのかと言うご質問は当然で、今まで気づかずに過ごしてきたこ
とが恥ずかしいくらいです。今回から作業について文章ですがお知らせして参
ります。また、ホームページではできれば写真なども入れて行きたいと思いま
す。
(農作業のない10月から3月は当然何もお知らせすることはありませんが。)
実際お読みいただいている方からの反応はうれしい限りです。ご意見ご要望な
どございましたらどしどしお送り下さい。

カリフォルニアのコメ作業(4月)
カリフォルニアのコメの作業についてもう一度おさらいをしたいと思います。
作付けは4月頃から5月下旬頃まで、そして収穫は早い物では8月中旬くらい
から、遅い物で10月いっぱいという感じです。
コメの農家は3月までにどの品種をどの田圃に植えるかを決めます。当然販売
先に対する契約や引き取りについてこのころまでに決定します。3月の雨が無
くなってくる時期を見計らって、田圃の整地を始めます。(今年は3月の中旬
以降に雨がまとまって降ったことによって作業は少し遅れ気味といえるかも知
れません。)大体は一度大きく起こし、その後整地し、最後に肥料を播きなが
ら最終的にコメが植え付けられるベッドになる形を作り、飛行機からの播種を
待ちます。飛行機の手配が決まれば、その前日までに一定の深さの水を張りま
す。そして播種です。カリフォルニアではタンク内で水を含ませて40時間程
度置いた種子を空から飛行機で種まきします。早く始める物はもち米やM401
といった物です。もち米は品種としては早くできる品種ですが、乾燥などで混
ざったりしないように早めに始めることが多いようです。またM401の様に晩
生の品種はやはり早めから始めることが多いようです。早く収穫したいがため
に早めに播種することも良く行われますが、品種の特性などが有りますので、
早く植えて早く収穫すれば良いという物でも無いとは思います。また、稲は殆
どが日長に左右されて成長や成熟のタイミングが決まりますので、早く植えれ
ばその分早く収穫できるとも限らないと言うことも有ります。もちろんその年
の気候にも大きく左右されますので、一概にお話しできないのも農業ですが。
播種が終わると一端水は土の表面に少し残るくらいまでしばらく抜かれます。
これは種が発芽するのに酸素が必要なので、どっぷりと水に浸かっては発芽が
思うように行きませんし、太陽が燦々と照りつけると土の表面の温度も上がり
やすくなり、発芽を促進するからです。そして一端芽が出そろうと今度は水を
深めにします。これは雑草害に対応するため水を深くしておけば雑草が出にく
くなり、水が好きな雑草が後から出てきても既に稲が生い茂って雑草との競争
に勝てるからです。また、稲が小さい時期に除草剤を施用する事も有りますの
で、水はこのころから深めにしておきます。こういった作業が4月には行われ
ます。

カリフォルニアコメ市況(原料サイドから見た)
2003年の3月末頃の原料市況と言うことでお知らせいたします。これはあ
くまでも私個人の私見でありますので、あらかじめご了承下さい。
カリフォルニアはコメと言えばカルローズがその代表で、この価格を基準に殆
どの物が決められていきます。現在カルローズは強含みです。これは国内市場
がまずまず順調な事に加えて、日本を含む海外への輸出も順調に行われている
ことから来ています。また、2002年産の出荷が始まったときには前年の持
ち越しの在庫が少なかったこと、そしてオーストラリアの干ばつの影響で中粒
種の世界的な供給が減ると見られており、カリフォルニアの原料市況は1月以
降強含みであります。現在イラクに侵攻しているアメリカはフセイン政権打倒
後、大量の援助物資を供給することも約束しております。その中にコメも入っ
ており、これによって需給関係は変わっていくことも予想されます。
また、現在2003年産のコメの契約の時期で有りますが、農家はこの強含み
のカルローズ価格を見て、2003年産の原料価格を高くなる物と見ておりま
す。現状では2002年産原料は今後まだ少しずつ高くなり、2003年産は
新米以降も高い水準で推移することが考えられます。

白米と胚芽米と玄米
健康志向の強まりからアメリカではコメに対して関心が高まっております。ま
た、コメ社会の日本でも更に進んで玄米、胚芽米、発芽玄米、黒米そして粟
(アワ)や稗(ヒエ)といった物にまで関心が至っております。発芽玄米では
ギャバが可成り増えるとか、黒米にはアントシアンが含まれポリフェノール効
果があると言ったようにそれぞれに利点が有ると思いますが、今回は白米と胚
芽米、玄米に限ってお話を進めたいと思います。発芽玄米や黒米、アワやヒエ
は当然その栄養素から見た点では優れていると思いますが、食味の点では比べ
ようも有りませんので、今回は議論の中に入れておりません。
スローフードと言う動きがあることは皆さんご存じだと思います。これはファ
ーストフードの反対を行こうという物です。具体的に言えば、規格で決められ
画一的に作られた大量生産の食品で大量に調理された食事を安易に大量に食べ
るより、大切に作られた物を少し手間暇をかけて料理し、バランス良く頂こう
と言う動きです。おコメは単に炭水化物と言う考えで行けば多量にそれだけを
消費する物としては向かないかもしれません。しかし、おコメは色々な食事に
合い、色々な食材を頂く際に元として(主食的に)考えられる物で、バランス
の良い食事をするための基本となる物となると思います。おいしい物を少しず
つバランス良く頂く、これが日本の食事の原点では無いでしょうか。
程良く精米された白米は炊きあがりの色や艶、そして香りの点で申し分有りま
せん。白米はおいしく、消化も良いため白米が十分に食べられない時代にはあ
こがれの象徴だったことも良くわかります。また、海外旅行などで短粒種の白
米が食べられない状況にひととき置かれると無性に恋しくなることも事実です。
味が淡泊な白米は日本食の原点で、その淡泊さ故に色々な食材のおいしさを引
き出し、そしてまた白米それ自身のおいしさと相まってお腹もそして気分も満
足させていく物です。
一方、健康志向が強まる中で「玄米」が見直されていきました。玄米は飽食の
時代に少しでも粗食に近づく言う意味で多くの方がチャレンジしました。しか
し、玄米は一晩かけて水につけて特殊な炊飯器で炊いても、硬くて(粘りは白
米の半分、固さは1.3倍)味がいまいちで消化が悪いという欠点が有ります。
またある報告によるとリンが多く含まれ、それによってカルシウム吸収阻害に
なるとも言われています。食物繊維が多いのですが、その食物繊維も腸に対し
ては良いとは言えますが、消化が悪くなり、せっかくの栄養も吸収される前に
食物繊維とともに外に出されてしまうと言うことも有ります。ただ、先に挙げ
た過食や飽食に対する手だてとしては良いかもしれません。また、玄米は食べ
方を工夫すればおいしく頂けると言うことも有ります。硬いことや粘りが少な
いことを逆手に取れば、カレーや麦トロ、丼やチャーハンなどには向いている
と言われています。
しかし、今更申し上げるのは気が引ける部分も有りますが、私はやはり胚芽米
が良いと思います。白米と同じ食感で、消化も良く、なんと言っても味の点で
も白米をも上回るのでは無いかとも思っております(特に弊社の「田牧健康胚
芽米」)。そして玄米の様な栄養素を兼ね備えており、一挙両得です。最近ア
メリカ人からの問い合わせも増え、一度試食すると止められないと言うことの
ようです。ただやはりおいしいからといって食べすぎにはご注意下さい。炭水
化物の取りすぎは問題となるかも知れません。バランスの良い食事を心がけ、
良質のタンパク質、良質の炭水化物を毎日腹8分目頂くことが健康につながっ
ていくと思います。スローフードの動きなどとも重なって、「安くて便利な物
を大量に採るのではなく、良質な物を少し頂くという時代」では無いかと感じ
始めております。
今回はこの辺りで。

次回は「日本人の農村回帰」についてお話しさせていただきます。
(北川正巳)

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