Have a rice day!
ニューズレター Vol. 20
目次:
カリフォルニア・コメ作業(8月) 北川
コメ栽培地域(続編) 北川
次回予告
WTO新ラウンド 等 北川 等
はじめに
コメの春先の作業が遅れ新米はまだまだと思っていたところが、早く作付けでき
た田圃では既に出穂が始まりました。今年はお知らせしております通り2002
年産のおコメが少なく、また2003年産のおコメの作付けも少なかったことで
価格が高騰を続け、そのまま新米に突入と言う感じです。世界的に見てもオース
トラリアなどでは水不足で作付けが限られ、日本も冷害が心配されております。
こういった状況でカリフォルニア農家は強気の販売を考えておりますがどのよう
になりますか。9月の中旬にはカルローズの新米が市場に出始めることと思いま
すが、いつもの新米とは異なり少し怖いような気分がしております。
カリフォルニアのコメ作業(8月)
7月の栄養成長期である分げつ期から8月にはいると生殖成長期となり、いよい
よ穂が出始めます。カリフォルニアのコメ栽培地域では今年の7月は非常に暑く
7月の間に最高気温が華氏で100度を超えた日が17日有りました。これにより
遅れ気味であったコメの生育も順調となり、コメの値段が高くなると見込んだコ
メ農家は雑草防除につぎ込んで除草剤をしっかり施用して、雑草害も可成り落ち
着いた圃場が多くなりました。すでに早い圃場では出穂が見られますが、やはり
2週間程度の遅れは全体には有るのではないかと見られます。このまま暑い傾向
が続けば早いカルローズの圃場では8月下旬に収穫となるかも知れません。収穫
のピークは今年は9月の中旬から10月上旬と言ったところでしょうか。収穫が
終わると乾燥という工程になりますが、それは来月お知らせします。
カリフォルニア・コメ市況(原料サイドから見た)
2003年7月末頃の原料市況と言うことでお知らせいたします。これはあくま
でも私個人の私見でありますので、あらかじめご了承下さい。
カリフォルニアの中心カルローズは依然かなり強含みです。カルローズはオース
トラリアの不作を受けて更に強くなり、今年の1月頃の100ポンド精米ベース
でUS$11.00から3-4月頃にはUS$14.00そして現在商いは殆ど薄いとは言え現
在US$17-18.00程度が指標となっております。更に新米となれば現在US$22.00
と言われており、この7ヶ月程度で1.5倍以上、新米になれば2倍になろうと言う
勢いです。
コメ栽培地域(続編)
前回に続いて世界のコメ栽培地域についてお話ししたいと思います。
中国に次いで生産高が多いのがインドです。インドは9000万トン程度ここ数
年作られており、基本的に消費も9000万トン弱と言われています。インドは
ここ2年程度コメをアジアの国々に輸出しております。実際インドはそれ程の輸
出余力は無く、人口も可成りのスピードで増え続け、現在10億人を越えており
ます。そのうち2億7000万人もの人々が栄養不足にあります。それなのにど
うして輸出を精力的に行うのか、それはインド政府が政府のコメの買い取り価格
を可成り引き上げ、現金収入が欲しい農家は政府にコメを売り渡したことが大き
な原因でした。それにより政府の在庫は急速に膨れ上がり、輸出を余儀なくされ
たのです。このようにコメは商品作物としての側面を持つため、その配布は偏っ
た動きをするものです。言い換えると同じ国内に栄養不足人口を抱えていてもそ
の人々にそのおコメが行き渡るとは限らないのです。
アジア以外の人口増大地域でコメを必要としているのはサハラ以南のアフリカで
す。この地域も1億9000万人もの栄養不足人口を抱えており、そのカロリー
の多くをコメに頼っているのです。これら地域では西アフリカ地域、特にガーナ、
コートジボアール、ギニア、ナイジェリアなどの国のコメ増産に期待が掛かって
おります。現在この西アフリカでは日本からの援助でネリカ米という病気や虫の
害に強い稲の栽培に向けて努力をしており、コメの栽培の技術移転により食料の
増産が大いに期待されています。
コメはアジアの国々やアフリカなどでは主要なカロリー源であり、それらを確保
するために色々な努力が繰り広げられています。しかし、その反面或る地域では
コメは余り、その価格も下がり続け作付け意欲もなくなっていると言う事実もあ
るのです。食料特にコメはその配布が偏っており、また基本的に自給的に作られ
るものであるため、輸出に回る数量は限られ、世界的に同じ土俵で議論すること
が非常に難しい食料であると言えると思います。
今回はこの辺りで。
次回は「WTO新ラウンド」についてお話しさせていただきます。
(北川正巳)
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