“Have a rice day!”

ニュースレター Vol. 4
目次:
おコメの科学 北川
炊飯のポイント マックファーランド
次回予告
 おコメの適地、カリフォルニア 等 北川 等


おコメの科学
ご飯に関して前回少し述べましたが、今回は少し専門的にお話を進めたいと思います。
ご飯を頂く際においしいと感じる点、例えば、日本人にとってご飯は先ずは「粘り」
がキーポイントになります。これを科学的に見ると炭水化物(デンプン)の種類に関
係していると言うことが知られています。コメは75%デンプンで出来ています。そ
の米のデンプンには2種類あってアミロースとアミロペクチンという物ですが、この
アミロースの量で粘りやおいしさを測ることが行われています。一般に日本人の好む
お米はアミロースの量が少なく、逆にアミロースが多い物は長粒種等の粘りの少ない
物、そしてアミロースが無くアミロペクチンだけになると、もち米というようになり
ます。このアミロースの含有量は品種による差が大きいと言われています。コシヒカ
リはアミロース含量が一般的に低く、日本の品種の中ではササニシキはそれ程低くな
い事が知られています。
もう一つの食味に与える大きな成分と言えばタンパク質があげられます。タンパク質
が多いとご飯は硬めになり、粘りが少なくなる事が知られています。このタンパク質
の含有量は品種による差より、栽培による差が大きいと言われています。これは窒素
肥料に可成り影響されます。農家は収穫量を上げるためには多くの窒素を農場に入れ
る傾向にあります。窒素は植物が育つ三大要素の一つであり、これが多くあると良く
育ち、良く実ります。しかし、食味の点からは窒素を制限する必要があります。窒素
が多いとタンパク質含量も高くなるからです。弊社は農家と協力して農家から原料籾
を一般の価格より少し高く買い入れることで、窒素肥料を少なくしていただくように
お願いしています。これにより収量は少なくなる可能性はありますが、より食味の良
いおコメを作っていただく事が出来るからです。
もう一つ大きな影響を及ぼす成分は水分です。おコメの水分は炊飯時の問題よりも、
貯蔵中や精米などの加工に大きく影響します。貯蔵中に水分が高すぎれば微生物やか
びの問題を引き起こしやすく、低すぎれば加工に無理がかかりやすく精米品に問題と
なります。また、炊飯時にも水分は影響します。吸水が悪ければ、炊飯したご飯が硬
く、膨張も余り起こりません。適度な水分が求められます。
また、ご飯には微妙な香りや味もあります。しかし、現状ではこれらを全て微妙な点
まで検査できるようなものは出来ていません。やはり人間の「舌」で「鼻」で「目」
で評価する方法が今でも一般的で、それによっておコメの最終評価をすることもいま
だに多いようです。弊社でも「入ってくる原料」、「精米工程途中のおコメ」、そし
て「製品」を毎日炊飯し、人間が食べて評価を行っております。

話題が少しはずれますが、昨今「無洗米」が日本でははやっております。弊社も検討
を行い、また現在使っております「カピカ」も無洗米化処理の一つの形です。無洗米
処理(日本でのJASの無洗米の定義)には大きく分けて3つの形があります。一つは
簡易的にヌカを水で洗い落としたもの、ヌカを特殊な処理で落とした物、そしてヌカ
を精米と同じ様な方法でほぼ取り去った物。カピカ精米は一番最後のヌカを出来るだ
け取り除いた物と言う範囲に入ります。そして、機械メーカーの努力と使用する製造
会社の間で水を注ぐだけで炊飯できる無洗米にまでカピカ精米を持って言っている例
も日本にはあります。しかし、私には少し疑問が残っております。無洗米は当然「楽」
でしょうし、洗った水の処理の問題など消費側では良いと思います。しかし、加工側
ではその加工によりいろいろな環境に対する処理を求められ、また、水を足すだけで
炊飯する食品となることで、おコメについている菌を抑えて行く必要があり、これら
の処理や包装などにまた設備投資が必要となります。地球全体で考えた場合これだけ
の労力を製品にかける必要があるのでしょうか。またコストもかかり、最終製品価格
が上がると思います。現状の私の考えでは「弊社では出来るだけヌカを取り除いて製
品をお作りしますので、消費していただく方には少し面倒ですが、一度すすいでから
炊飯していただけますか」と言う方向を取りたいと思うのですが、皆様は如何でしょ
うか。こんな事を投げかけること自体すこし企業家としてはずれているのかも知れま
せんが、地球人としては全体を見渡してどういった選択がみなさんにとって良いこと
なのかを総合的に判断したいと思っております。ご意見など頂けましたら幸いです。
次回は「おコメの適地、カリフォルニア」についてお話しさせていただきます。
(北川正巳)

炊飯のポイント 薫・マックファーランド

計量:
計量カップなどできっちり計る。

洗米:
精米技術が進歩した今、昔のようにお米を研ぐ必要はありません。あまり力を入れる
とお米が割れてベタベタしたご飯の原因となります。
大事なことはすばやく洗米する、すすぎを手早くすることです。のんびりしていると
お米の回りについているヌカが水に溶け、それを吸収するとヌカ臭くなってしまうか
らです。出来るだけ常温の水で洗米して下さい。洗米は“お米の表面のヌカを取り除
く作業”です。

水加減:
正確に計量しましょう。水の量は標準でお米の量の1.2倍が目安となっています。新
米時には多少少なめと言われていますが、たいていのお米が人工的に乾燥されている
ので水分は天日干しのお米より少なくなっていることが多く、新米は水加減を控えめ
というのもお米によって違います。

浸漬:
お米の芯にまで充分水を吸わせることが大事です。夏は30分以上、冬は1時間以上水
に浸しましょう。これは水温に関係しています。洗米してすぐに炊くと、お米の表面
だけが糊化して熱が芯まで届かず、炊きムラや芯のあるご飯になってしまいます。浸
せきは最高2時間を目安として下さい。2時間でお米の芯にまで全て吸水されると言わ
れています。 

炊飯:
お米を炊く前にお米の表面を平らにしましょう。炊きむらの原因になります。内釜や
ふたを清潔にしておくことも忘れないで下さい。またお釜にあった炊飯量があります。
炊き上がりが炊飯器の容量の3/4程度、たとえば5合炊きなら、3合程度炊くのが一番
おいしいのです。
鍋―厚手で深さが充分あるものを使って下さい。また、フタの重いものでなければな
りません。フタが重くないと沸騰した時に汁がこぼれ、水分の不足によりおいしいご
飯が炊けません。まず沸騰させ、沸騰してから弱火で13〜15分で火を止めましょう。
電気釜、ガス釜―お任せしましょう。IIH釜のようにものすごく進歩しているものも
あります。

蒸らし:
最近の釜の中には自動で蒸らしもしてくれますが、そうでないものは2度炊きすると
良いでしょう。スイッチが切れたら、10秒程度炊飯のスイッチを押し余分な水蒸気を
飛ばしましょう。すぐにはフタを開けず、15〜20分蒸らします。スイッチが切れてす
ぐには米粒の水分が不均衡なので、15〜20分そのままにして米粒間の水分を均衡させ
る必要があります。

しゃり切り:
お米の粒をつぶさないようにしゃもじを内釜の周辺にそうように入れ、そこからは返
すように手早く混ぜます。水蒸気を発散し、“お米を立たせる”“味の均一化”をす
るためにかき混ぜることが必要なのです。ご飯を空気に触れさせることでさらにおい
しくなります。

保温、保存:
炊きたてのご飯はおいしいが、冷めると色が悪くなったり匂いが出てきたり硬くなっ
てきます。これはご飯に含まれているデンプンの老化のせいです。炊きたては十分に
糊化膨張していますが、冷めてくるとデンプンが再配列して硬くなってしまいます。
この現象が老化と呼ばれています。
ジャーでの保存はご飯のつやをなくしたり変色や匂いの元となります。またジャー
で5〜6時間保温しておくと、もう1度ご飯を炊くのと同じくらいの電気代がかかります。
ご飯が残りそうであれば、熱いうちに一人分づつラップの上に、まんべんなく解凍出
来るように平らに伸ばし包み、冷凍庫にて保存して下さい。冷めてから冷凍した場合、
お水かお酒を少量ふりかけて加熱して下さい。お酒はご飯と相性が良く、ご飯の黄ば
みやくさみの予防になります。必要な量だけ取り出し、電子レンジで暖めましょう。
炊きたてのご飯の味とほとんど変わらずおいしくいただけます。もちろん冷凍でも日々
鮮度は落ちるので2〜3週間以内にいただきましょう。
Kaoru McFarland

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